右余極説
右翼ではなく余り極端でもなく説明したい(笑)
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財政健全化は無理
国や地方自治体をはじめとする行政が、ほとんど借金まみれで、いまにも財政再建団体に転落しかねないところ多数という話をよく聞く。

それはその通りなのかもしれない。ではその原因は一体何だったのか?

少し前に言われていたのは、バブルの時の行き過ぎた投資の後にバブル崩壊によって見通しが狂ったためという感じであった。

最近は、そうではなくて、行政がそもそも公共事業みたいなことを財源も無いのにやっていることが原因であるという話になっている。

そしてもっと多いのは、税金の無駄遣いのせいであるという話も聞く。そこから、税金の無駄遣いを無くすることが財政健全化の唯一の処方箋であるかのごとく言うエコノミストやらマスコミ関係者や、彼らに影響された政治家などに多い。

しかし、これは本当だろうか?
たしかに、国債やら地方債のようなものを大量に発行して借金を増やしながら公共事業をやるのはおかしいかもしれない。

しかし、ならばそのぶんの公共事業をやめればすむ話かと言うとそんなことはない。何割か減らせたとしても、すでに借金をしないと回らなくなっているのが現実だろう。それは橋下知事程度にだって(知事になってからようやくではあるが)理解できることだ。

財政健全化のためと言ってすべての公共事業から行政が手を引けば、社会は混乱し、経済も麻痺してさらに財政を悪化させる可能性すらある。

ならばどうするか。

私は解決方法は一つしかないと思っている。収入を増やすことである。これは即増税ということではないが、一部の増税を含んでいる。

ここ数十年一番忘れられていることだが、所得再分配を見直すことを提唱したい。小泉改革は国の財政にかかわる行政を効率化する改革をしているかのように騙っていたが、実は彼らのやっていたことの多くは、単に所得再分配をやめただけである。

つまり、たくさん稼いでいるところ、お金に余裕のあるところから、そうではない別のところへ金の流れを作るしくみ、それが所得再分配だとすると、そういうものをことごとく破壊した。

累進課税を平らにし、富裕層→貧困層への流れを止め、大企業→中小企業への流れをとめ、最大にやったのは、中央→地方への金の流れを突然ストップさせた。

それを急にやったから、しかも約束をやぶってやったから夕張は破産した。これは国の裏切りでもある。しかし、世間は夕張の自業自得としか見ていない。

また、公共事業にも所得再分配の機能がある。税金を、言葉は悪いがバラマくことによって、金の流れができる。それも程度問題だが、すべてが悪いわけではないし、そのことでできあがる利権のようなものも、程度問題である。

利権がすべて悪であるかのように言う小泉政権はほとんど革命家、つまり左翼である。利権も突然すべてをぶちこわせば世の中混乱するのである。

結局の所、所得格差の拡過剰な大も地域間格差の拡大もそこに、つまり所得再分配をやめたことに原因があるし、それは「自分と関係ないことに税金を使って欲しくない」という国民ならぬ人民のエゴこその根本原因がある。

結局、この流れができあがったのは、金持ちのエゴと貧乏人のエゴがマッチしたからだろう。つまり、税金を払いたくないというエゴである。

特に、今や大企業も富裕層も自民党の「改革派」とズブズブな関係にある。そして彼らはマスコミもスポンサーという形で完全に抑えている。

税金の無駄遣いこそが諸悪の根元であるということになれば、自分たちが税金を払いたくない気持を正当化して増税に向かいそうな世論をコントロールできる。

誰しも税金を払いたくないという気持は同じである。

しかし、所得の低い人間が税金を払わなくてもたいしたことはないが、税金というのはやはり累進課税が基本であり、たくさん稼いでいる人間がたくさん払わなければ、そもそも国の財政など成り立たないということだろう。

この20年ほどで、累進課税はどんどんとゆるくなっている。かなりの減税がすすんでいる。おそらくそのために税収が大きく減少したことこそが、財政悪化の原因ではないだろうか?

きちんと資料を調べて言っているわけではないが、ここらへんの議論がまるでなされないのは、やはりマスコミ関係者の多くも、みのもんたみたいに偉そうなこと言っているが、稼いだ金から税金はなるべく払いたくないと思っているからなのではと、多少陰謀論めいた考え方を持ってしまう。

では、大企業とか富裕層の税金を上げようかと言うと、必ず言われるのが「そんなことをしたら海外に逃げる」という理屈。「国際競争力がそこなわれる」という理屈である。

そんな非国民を許すなという常識が日本人から失われている、これはつまり愛国心の問題でもあるのだろう。

一般庶民に愛国心など無くてもたいして問題にならない、しかし、社会的立場の高い人間や金をたくさん稼いでいる人間が愛国心も公共心も持たないとすると、社会的影響が大きくて大問題である。

今の日本では、庶民も社会的地位の高い人間も、どちらも公共心などなくエゴイストであるという点で共通している。それで世の中良くなるはずがないのだろう。

ならばせめてそのことに気づけば良いものを、あいかわらずテレビで言われているのは、税金の無駄遣いをやめろとか、そういうレベルの話ばかりである。

金の余っている人間はもっと公的事業に寄付をせよ、税金もしっかり払えとどうして言えないのか。

ようするに日本人みんなが、自分の生活とかかわりのないものに税金が使われていると知れば、それをすべて「税金の無駄遣いだ」と考えるようになっているのだろう。

たとえば道路特定財源。あれも、猪瀬直樹みたいなほとんど詐欺師のような作家が言うことをうのみにして、自分の住んでいないところに作られる道路はすべて無駄な道路だと短絡する国民が多いから、ガソリンの暫定税率は引き下げるべきだと言うのだろう。

しかし政治家には道路に関する陳情が一番多いし、まだまだ必要な道路はやまほどある。それを単純に政治家の利権だけであるかのように安直に考える人間が多い。それは結局、自分は税金を1円でもはらいたくない、そういう気持から来るものなのだろう。だから、税金はすべて無駄に使われていると思いたいのだろう。

また、道路を造ることで所得再分配、中央から地方へのお金の流れを作ることにもなる。作られるのは住んでいる人間は少ないから交通量は多くないだろうが、地元の人間にしてみれば命にかかわるような、つまり緊急時や災害時にはそのようなことも考えられるような大切な道路なのだ。

そんなことを知りもしないわかろうともしない世論に、ガソリンの暫定税率を下げた方が良いかとか、道路特定財源は一般財源化すれば良いかと聞けば、そしろと言うに決まっているが、そんなことを聞くだけ無意味というものだ。

政治家は純粋に改革のために道路の問題を取り上げているわけではない。野党は自分たちが政権を取るための材料として言っているだけだし、与党内では権力闘争として相手の権力基盤をつぶすためにやっているという側面がある。

いずれにせよ、富裕層が税金を払いたくないと思う気持ちと、一般の庶民が払いたくないと考えるレベルは同じであり、そういう国民ならぬ人民のエゴにこびて自分たちの地位を守ろうとする政治家ばかりだということである。

要するに財政赤字はどうにもならない。改革をやれば国土はすさみ世の中無茶苦茶になってさらに財政は悪化する。だから富裕層やもうかっているところに増税するしか無いが、彼らは政府と癒着しマスコミと癒着し決して増税にむかわせない世論を作り上げているから、それもできない。

スパイダーマンの映画を見ていて、くりかえし言われていた言葉
「大いなる能力には大いなる責任がともなう」
この言葉の意味を、社会的立場の高い人間たちが自覚してはじめて財政は健全化される。
コメント
この記事へのコメント
>この20年ほどで、累進課税はどんどんとゆるくなっている。かなりの減税がすすんでいる。おそらくそのために税収が大きく減少したことこそが、財政悪化の原因ではないだろうか?

少し調べてみると、財務省に資料がありました。
所得税は平成3年度(26.7兆円)からほぼ一貫して減少し、平成18年度までに12.1兆円減ですね。
消費税による税収約10兆円を軽く消しているわけです。

http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/010.htm

同サイトの国民負担率の国際比較を見ると、個人所得税の負担は米国様より低いようで……

http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/020.htm

かつて、その愛国心・公に奉ずる心の強さで列強を驚かせた日本人がこの為体とは。
かなり焦燥感を覺えますが、政治家をキチンと選ぶ、我が子をキチンと教育するなど、実行できるところからコツコツと対策を積み上げていくしかないのでしょうね。
海驢 | URL | 2008/02/14 (木) 23:13:25 [編集]
なるほど、やはり所得税による税収は減っているわけですか。まあそれは税の直関比率を見直すとか言ってましたからそういう流れなのでしょうが、直接税の減税が先走って、増税ができないということもあるんでしょうね。

直関比率見直し自体が正しいのかどうかの議論ももっと必要とは思いますが。

まあ、どこの国でも減税は簡単ですが、増税は難しい、税収を増やすのももっと難しいということなんでしょうね。
管理人 | URL | 2008/02/15 (金) 09:23:48 [編集]
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