右余極説
右翼ではなく余り極端でもなく説明したい(笑)
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「保守」を勘違いしていないか?
私は自分のブログを「右翼の余りにも極端な言説」なんて言ってますが、自分ではそう思っているわけではありません。「右翼」と言うと、以前ならば街宣車でワーワーやっている人たちを連想しましたが、最近は「ネット右翼」が主流(?)のように思います。

ごく大まかな分類をすれば私もそこに含まれてしまうようですが、でも「ネット右翼」にも色々ですし、私自身が「右翼」なのかなあと思うことも多いです。自分では、日本という国に固有の歴史を肯定的に捉え、伝統や文化など独自の価値観を大切に守って行くべきという考えなので、これはたぶん「保守」なのではないかと思うわけです。

では、保守と右翼とはどう違うのでしょうか?
本来右翼とは、ご存じの通り、フランス革命後の議会で議長席から見て右側を占めた保守派のことです。左翼の反対側にいた人たちです。

ついでに左翼についての説明ですが、もう皆さんご存じで蛇足かもしれませんが、一応書いておきますと、左翼というのは自由・人権・平等を掲げて急進的に改革を唱え、既成の秩序もなにもかもぶっこわそうとした勢力のことです。右翼とは左翼の急進的な改革に疑問を抱き、伝統的な価値観を重視した良識派・常識派であるというのが私の認識です。

当時、共産主義や社会主義はありませんでした。だから共産主義者を左翼という意味で使ったのはその後になってからです。ようするに、自由や人権や平等を急激に実現せよと求めた急進派のことです。

その後、こうした人工的な理念を「社会主義」という立場から急激に実現しようとしたのがソ連の共産主義です。

ちなみに同じく自由や平等や人権という理念を「個人主義」の立場から実現している国があります。それがアメリカです。

つまり、「社会主義」と「個人主義」というふうに一見正反対に見えて手段は違えども、人工的な理念で歴史や伝統を破壊することによって人工的な国家を作り上げ、まとめるという点で、アメリカもソ連もどちらも本来は左翼に分類されるのです。

人工的な理念で急激な改革や革命によって社会を改造してゆこうとする左翼に対して、歴史の叡知に学び伝統の精神を重視して大切な価値を守ってゆこうという立場に立つのが本来の右翼、というか保守なのです。私の立ち位置はそこらへんだと思っています。

(実はここらあたりの事は旧ブログでさんざん書いてきたのですが・・・。たとえば「■[政治] 「保守」という語はなぜ誤用されるのか」など参照のこと。)

ところで、ここまでの話をふまえて、是非みなさんに読んで頂きたい文章があります。

現在発売中の「諸君」に掲載されている文章です。

特集 ちょっと気になる安倍首相の丸ぁるい背中
『「保守」を勘違いしていないか』
欧州や日本のように固有の歴史と伝統を持つ社会に、米国流の「保守」はなじまない。

佐伯啓思、関岡英之、西尾幹二



この中で興味深い内容がいくつか書かれていますが、ひとつ、そうかもしれないなあと思えたのは、西尾氏の以下の指摘です。

村山談話、河野談話、ご自身の祖父の戦争責任論の容認、これらはみな、これまでの安倍さんの持論に反したもので、絶対に言うはずのない発言ですね。では、なぜ安倍総理はこうした一連の国会発言をしなくてはならなかったのか。10月8日に訪中、9日に訪韓し、首脳会談を行ったために、「中韓への配慮ではないか」という説も囁かれましたが、私はそうではないと思います。前にも言いましたが、今回の歴史認識をめぐる圧力の出所は、どうもアメリカではないか。「中韓とうまくやれ」という指令に過剰反応したのではないか。


アメリカの圧力がすべてかどうかは分かりませんが、アメリカがそのようなことを言ってきて、安倍首相がその事に対して配慮した可能性はいかにもありそうだと思います。就任早々の中韓訪問もアメリカに言われてのものだと言っている人もいたような・・・。

ところで、この話は今回の本筋とは関係ないのでこれくらいにして、この対談には他にも色々とためになる話が書かれています。

『アメリカとは共有できない「価値観」がある』

佐伯:

(イラク戦争に関して)あのとき、たとえば岡崎久彦さんのような論者は、「同盟関係でもっとも重要なのは利害関係ではなく、価値観の共有だ。日米は価値観を共有しているから、アメリカを支持する」という趣旨の発言をしていましたね。しかし、自由や民主主義とは、あくまでも先進国がある程度満たすべき“共通の制度や枠組み”ではあっても、“共有すべき価値観”ではありません。

価値観とは、その国の国民が何を信じ、何を大事にするか。三島由紀夫的にいうのならば、生命を賭けても守るべきもの、それが価値なのです。それはそれぞれの国の歴史のなかからしか生まれてこないものです。


同盟関係だから共有できる、というものではない。たとえばアメリカにはアメリカで、自由や民主主義といった制度に還元できない「アメリカ」という崇高なる価値観があって、彼らはそれを信じている。自由と民主主義といっても、されにそれを普遍化し、世界化する使命を持つという価値観なのです。それは我々は共有できません。

一方、日本にも日本固有の価値観がある。ただ、敗戦とそれに続く米国の占領。アメリカ型憲法の押しつけによって、そうした日本の歴史的遺産、精神的伝統は表舞台から徹底的に排除されてきました。神道、仏教、武士道、といったものに蓋をして、表向きは米国と同じ、歴史を欠いた「近代的な自由主義国家」として、作り変えられてしまったのです。

日本の「保守」を考える上で難しいのは、こうした伝統的な価値観を保守し改憲を唱えるべき立場の人々が、米国との「価値観の共有」を口にしがちだというジレンマ、二重構造が今日まで続いている点です。

(太字、改行など日村改変)


この他、まだまだ興味深い内容でいっぱいです。

最近は「諸君」や「正論」はタイトルを見ただけで内容が透けて見える同じような話題を延々繰りかえずばかりで、とても買おうという気にまでなりませんでしたが、この対談だけでも買う価値があると思ったので、ひさびさにお金を使いました。

まだ発売中ですので、どうか皆様、書店で手にとってお読みなられてはいかがでしょうか。

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コメント
この記事へのコメント
初めまして
初めまして、というか、新しくなってからは初めてだと思います。昨日のエントリーといい、今日のエントリーといい、非常に興味のある。また含蓄に富んだ記事であると思い読ませて頂きました。
右翼にも色分けは沢山あると思います。伝統的国粋主義、保守主義、維新勢力、極右などなどです。
これをどのように思想的に分類、或いは検証するかは、それぞれの立場から異なることになると思います。
しかし、実は来年の春頃にはハッキリするのではないでしょうか。と言うのも、来たる参院選挙は天下分け目の政治決戦と言われております。
この時に日本会議、あるいは地方議会再生ネットなどの保守派は自民党を推すことになるでしょう。また任侠系の団体や行動右翼も最終的には自民党を支援するでしょう。
戦後体制の擁護に回るか、或いは打破に向かうか。
そのことで本質が問われると思います。
本当に日本の改革を目指す勢力と、そうでない勢力とが、この時に一線を引かれるのではないでしょうか。
以前のブログで新しい政党の必要性について、書かれておられたことを思い出しました。今度メールにてお話したいこともありますので、またご連絡さしあげたいと存じます。
かってな持論を貴ブログで書かせて頂いた無礼を詫びします。失礼しました。
瀬戸(極右評論) | URL | 2006/11/21 (火) 11:28:31 [編集]
右翼と左翼
日村さんのおっしゃるように、右翼左翼の言葉が軽々しく使用されていると思いますが、私もついつい口にしてしまいます。
中川八洋氏の『正統の哲学 異端の思想』では、保守と革新の脈々とした系譜が分かりやすく論じられており参考になったように記憶しております。(詳細は覚えていないのですが・・・)
アメリカの圧力による安倍総理の言動というのもダークホースですがありえそうだと感じました。
アメリカという国は歴史のない国なので「保守」と言っても、日本や欧州のように1000年以上にわたって保守するようなものはなにもないわけで、その分思い切ったこともできるのか、という気がします。
ナルト | URL | 2006/11/21 (火) 13:55:22 [編集]
>瀬戸(極右評論)さん
これはこれは、わざわざお越しいただき、ありがとうございます。最近よく拝見しています。

私としては新しい政治勢力を待望していますが、できれば政界再編して本物の保守政党が誕生しないかなあと思っています。なかなか難しいでしょうが。

>ナルトさん
まあ、アメリカが思い切ったことができるというのはその通りなんでしょうが、価値基準が不安定ですから、思い切ったことをやり続けないと持たない、次々に新しいことをしていかないとダメで落ち着かないところがあるように思います。それはそれで、かなりしんどい事だと思いますね。
日村秋介 | URL | 2006/11/21 (火) 17:06:26 [編集]
反対に左翼を語ります…私は国を愛する左翼です。
 自民党の政治家にも売国奴はいると思います。
 野党の民主党にもかつては西村真悟氏の様な憂国の士がいました。
 意外と勘違いされ易いのですが、「革新」という言葉がありますが、これは「左翼」と同義語ですが、「売国」という意味ではありません。
 西村真悟議員は、左翼です。でも愛国者です。
 まず、彼の父・西村栄一氏は、日本社会党副委員長や民社党委員長等を歴任した列記とした革新系であり、西村真悟氏も初出馬の際は、社会党・連合系労組によって支持を受けていました。
 (黒歴史ですが…応援弁士は、土井たか子元社会党委員長。今では信じられません)
 西村代議士は横田めぐみさんの拉致事件を初めて取り上げ、日本の主権侵害に立ち向かいました。
 しかし、彼は愛国者ながら「大きい政府」を主張し、吉田茂元首相を著書の中で批判するという保守政治家とは一線を画したスタンスも取っています。

 かつて、赤尾敏という人物がいました。彼は少数派の社会主義者の右翼でした。当時の浅沼稲次郎、河上丈太郎といった社会党幹部らと親交が深く、辻演説で有名だったと伝えられています。
 
 私の場合、かつて社民党をスポイルされた後、民社協会(旧民社党の後継団体)に入っています。
 行き過ぎた新自由主義者には反対ながら、国家や国益を大切にして投票権を行使する左翼でありたいと思います。私はいつもブルーリボンバッジを着用しております。

 「サヨク」という言葉もあります。偽左翼です。
 プロ市民や日教組、チュチェ思想信望者…マルキスト。
 本物の左翼は右翼と話が出来ます。偽者のサヨクとウヨクでは話がかみ合わないと思うのですが如何でしょうか?
 雑文失礼致しました。
「ネットウヨク」は思惑どうり普及期に入ったもよう
ネットウヨクに関して、以前よそのサイトに投稿した文章をここにはっておきます。こういう指摘を誰も行わないので、連中がレッテルをはって使用するたび、どんどん普及していっているようですね。ちなみに、ネットウヨクというレッテルの前は、プロ奴隷というレッテルで呼んでいたのですよ。
---
「ネット右翼」とは特定の組織の工作に従わない輩に対し、連中が攻撃しやすいように、本質を意図的にはずし、印象操作を期待して貼ったレッテルです。まともな人間ならこの言葉を使わないようお願いします。そのサイトも、見事にこの印象操作にはまっているようです。

では、本質を突いた正しいレッテルとは何かと言うと、「反-反日」です。だから、このような適切なレッテルを使用してしまうと、連中の正体が明確になってしまうため、連中はこのレッテルを使用できません。しかし、おつむが無防備宣言状態と自覚できていない一部のお子様が、この言葉を嬉々として使っており、問題になっています。
tt | URL | 2006/11/21 (火) 22:52:06 [編集]
円環、憂国の共有
>自由や民主主義とは、あくまでも先進国がある程度満たすべき“共通の制度や枠組み”ではあっても、“共有すべき価値観”ではありません~ 三島由紀夫的にいうのならば、生命を賭けても守るべきもの、それが価値なのです<
血盟団事件、5.15、2.26...、リーダーたちはみな革命者、革新者を標榜し(北一輝は社会主義者だった)、時の支配層を撃破、排除しようとしたわけですが、近代化が進む当時、目指すべき政体が(近)過去に存在しなかったゆえに、革命を旗幟として掲げることに矛盾は無かったのですね。 
貴兄(私も)の敬愛する故野村秋介氏が、極左テロ集団、東アジア反日武装戦線を評価し、「右翼にこだまする」と述べ、実際に経団連事件を引き起こしたのは有名な話です。 
憂国の共有。 
一水会を中心とする新右翼がよど号犯、重信房子らにシンパシーを表明するのも何ら矛盾は無い。(*重信の父親は血盟団のメンバーだったし、岡本公三は三島に心酔していたし、田宮高磨は司馬遼太郎を読んで革命をやると決意したという)
現状を打破した後にいかなる政体を取るべきか、現状の何を(修正、止揚されるべきだが現実的、過渡的現象として)許容するか、しないか、そして何を保守すべきか否か、で各々の立ち位置が異なるということ。(貴兄と私のように)


rice_shower | URL | 2006/11/22 (水) 05:21:38 [編集]
右翼
わが国では社会主義右翼のことを指すのでしょう。

20年強東京および近郊にいたが 銀座で
赤尾敏の辻説法・演説をよく聴いたものです。
ほとんど同じ服装で立っていたのを思い出します。
僕がしばしばいるので 顔を覚えていたのか コチラのほうを見ながら話しかけるように説法していた。
関西に帰って約17年。
58歳になったが 数十年前の遠い思い出だ。

ちなみに 民社党(春日一幸節には聞きほれた)
のファンでもあった。
駱駝 | URL | 2006/11/22 (水) 15:24:27 [編集]
はじめまして。
エセ右翼に要注意です。
TBさせていただきます。
| URL | 2006/11/23 (木) 13:18:09 [編集]
>くまがわさん
自民党の中にも売国奴がいるという話、その通りと思いますし、西村眞悟が初出馬の時に労働組合の推薦を受けていたことも知っています(たしか落選してますよね?)
左翼であっても愛国心があるならば、日本の歴史や伝統を尊重するというなら話す価値はあると思います。経済に関しては手段の違いという程度かと思います。

>ttさん
なるほど、そういう事ですか。参考にさせていただきます。ただ、「反ー反日」だけでもダメだと思うんですよね、私は。単なる反サヨクじゃあ。一番最初のエントリーにも書きましたが。

>rice_showerさん
まあ言ってみれば経済に関しては「手段」の部分ですから、守るべき本質とは違うものだと思っています。でも手段にも日本的なやり方というのがあって、それは大事に守らなければ、結局力の源を失うんだと思いますよ。体にしみこんでいるわけですから。ネオリベは日本人の体に合わないと私はやっぱり思いますが。

>駱駝さん
民社党はなくなって残念な政党でしたね、今の公明党の位置に民社党のような政党があってくれれば、日本はどれだけ良くなっていてくれたことかと、つくづく思います。

>蓮さん
TBありがとうございました。ご挨拶もわざわざありがとうございます。またよろしくお願い致します。

>柳生すばるさん
TBありがとうございます。竹内久美子の本は私も読んだことがります。イデオロギー的には問題ないと思いますが、学術的なほうで、ちょっとどうなのかなあと、とても面白いのですが、私の好みではないところがちょっとあるのはあるんですよね。

またよろしくお願い致します。
日村秋介 | URL | 2006/11/24 (金) 18:38:00 [編集]
いろいろですね!
こんにちは!
私は、政策的には「保守」を支持するものです。それじゃ具体的には自民党とかいうと、今はそうでもありません。今の自民党は、保守政党というより、「利権屋集団」になっていて、手放しには支持できないです。
  私的には、多少(極端は困ります)サヨク的な政党であっても、政権を担当させてその政党やその支持者にも時々は国政に責任を持ってもらいたいです。そうすれば彼らの「売国的な態度」はなくなるのではないかと期待しております。どうでしょうか!!
Gくん | URL | 2006/11/25 (土) 09:46:19 [編集]
他にも色々条件はあると思うが、外国人排斥をするのが右翼じゃないかしら。ロシアとかドイツにはこういう本物の右翼がいるよね。
| URL | 2006/11/26 (日) 20:41:03 [編集]
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