右余極説
右翼ではなく余り極端でもなく説明したい(笑)
人気ブログランキングへ にほんブログ村 政治ブログへ

コメント歓迎ですが「こちら」をお読み下さい。

すべての外資が悪ではないが・・・
たしかもうすぐ三角合併が外資にも解禁になるんではなかったでしょうか。ところで、ここ数年の「規制緩和」とか「構造改革」の一種なのか、会社は株主のものだ、などという暴論がまかり通るような日本社会になりつつあります。

それを、会社法の改正などで政府が積極的にすすめているというのですから、今の政権(正確には前の政権以来)の異常っぷりがどれほどのものか、よくわかるというものです。いや、よくわかっていない人が多いのでしょうか。
Dogma_and_prejudiceさんより、またまた引用。

強欲な株主が、株式会社を収奪する」という未来図

 アメリカの投資会社というのは、会社を育てようという意志がない。ただただ、会社から利益を吸い取ろうとするだけ。例↓。

米投資顧問ブランデス、小野薬品の配当予想の7倍を株主提案

4月10日6時22分配信 ロイター

[東京 9日 ロイター] 小野薬品工業<4528.OS>は9日、米投資顧問会社の「ブランデス・インベストメント・パートナーズ」から、2007年3月期の年間配当金を会社計画の7倍にあたる700円にするよう要求を受けたことを明らかにした。
広報担当者がロイターの取材に答えた。

ブランデスは、信託銀行の名義を通じ、小野薬株式の7.34%を保有。小野薬の年間配当の予想は1株あたり100円だが、ブランデスは3月28日付の書面を小野薬に送り、6月下旬の株主総会で年間配当700円を株主提案の議案として取り上げるよう要求した。

小野薬は4月5日付で書面を受領したという。小野薬の広報によると、同書面に対しては「ブランデスが株主提案できるのかどうかの資格を確認して対応を検討していることを返答した」(広報室)という。

年間配当は、5月14日の決算取締役会で決定、同時に、株主総会の議案を決定する予定。 最終更新:4月10日6時22分


 米投資顧問ブランデスは、小野薬品工業に対して、2007年3月期の年間配当金を会社計画の7倍にあたる700円にするように要求した・・・。

 1株あたり100円を、700円にするという事は、例えば、千株持っている株主にとっては、10万円の配当が、70万円になるという事。この魅力的な提案に対して、日本の投資家が、禁欲的に反対するか、それとも賛成するかといえば、賛成するほうにまわろうとするのが人情というものでしょう。

 日本の投資家にすれば、「グローバル・スタンダード」によれば、我々はもっと配当を受け取る権利が有ったのだと従来の認識を改めることでしょう。こうして、日本の投資家も外資に習ってどんどん強欲になっていくのでは・・・。

 このような風潮が強まれば、日本の企業が利益を上げても、その利益の多くを配当金に回さなくてはならなくなります。従業員の待遇改善・福利厚生も、内部留保も、研究開発・設備投資に充てるべき資金も、無くなってしまう。

 資本主義というのは、株主の禁欲があってこそ初めて、拡大再生産が図れるのです。株主が強欲になってしまえば、会社の維持・成長に必要な資金までもが、配当にまわさなければならなくなります。

 このままでは、国際競争力の向上につぎ込むべき資金さえ、株主の配当に回して自滅していったアメリカ企業の二の舞です。

 株式会社は、株主が主人ですから、主人が強欲になって収奪を行うようになっても、会社はそれに逆らえません。目先の儲けしか頭にない株主が増えていけば、、日本の企業は悲惨な事になるでしょう。

上田さんが上の引用文中で書かれている『日本の企業が利益を上げても、その利益の多くを配当金に回さなくてはならなくなります。従業員の待遇改善・福利厚生も、内部留保も、研究開発・設備投資に充てるべき資金も、無くなってしまう。』の部分ですが、外資が入ってくる前に、ホリエモンやら村上ファンドみたいな国内のハゲタカらが、すでにそういうことを押し進める原動力になっており、まあすでに着実に進行して、ひどいことになっています。

すでに、日本企業は、役員報酬と株主配当だけがやたらと増大している一方で、従業員給与は増えておらず、リストラや派遣やバイトの増大を考えると、実質的に、人件費はかなり抑圧されているということです。

それがお手軽にすぐに会社の業績を回復したかのように見せる方法なのです。カルロス・ゴーンのようなやり方です、私はこれは、ある程度の必要性は認めますが、まあ、ほとんどインチキでしょう。

以前のエントリー『株式会社「日本」、安く売ります』では私も以下のように書きました。

今後、とにかく株・株・株となれば、結局のところ日本の優良企業も将来有望なベンチャーもが、とにかく外資に青田買いされやすくなってしまうのです。日本企業はアメリカの企業とくらべて相対的に株価が安くなっています。三角合併が解禁されると、外資による買収から日本企業を守るのは至難の業です。

これが何故いけないのか?最近の風潮を思い出してみてください。今や日本の大企業はかなり業績が回復してきている一方で、大量のリストラやアルバイト・派遣社員の増大、正社員の給与停滞など、とにかく労働者の首や賃金をカットすることで業績を回復させてきた面が大きいのです。

さらにそれにトドメを刺そうとして、正社員の賃金を派遣社員並に下げろだとか、サービス残業を正当化しろなどと言って、さらに従業員の賃金を下げようとしているわけです。

ところがその一方で、役員の給与と株主への配当は増大しています。

yakuinkyuuyo.jpg


日産などこの典型例です。

結局のところ、企業がいくら業績をあげても、それは所詮はコストカットとリストラによるもので、その結果増大した企業の利益は従業員たちに還元されることなく、役員報酬と株主への配当へまわされるわけです。そして、役員や株主が外資に支配されてしまうならば、国富がどんどんと海外へ流出してゆくわけです。

従業員がいくら頑張って会社の業績を上げても、その成果は役員や株主が享受するだけという事で、まずこれでは真面目に働くのがバカらしくなります。日本人の勤労意欲の低下にさらに拍車をかけようと言うのでしょうか。

しかも、莫大な利益を吸収する役員や株主たちというのが外資なわけです。これではもう植民地でしょう。

今まさに日本は経済的植民地状態になろうとしているのです。これが「構造改革」「規制緩和」の正体だということです。

これもすべて、日本国民のアメリカ流こそすぐれているという盲信と、日本の政治家の対米追従と交渉力のなさのせいでしょう。

今後、外資による三角合併が解禁されれば、日本の優良企業はのきなみ買収されて、ほとんど外資の傘下に入るでしょう。(三角合併に関しては旧ブログの「■[売国] 売られゆく日本」など参照)

最近では、会社は株主のためのものであるという路線へと会社法が改正されました。さらに、もうすぐ三角合併が外資にも解禁になります。たしか5月からだと記憶しているのですが。ということは、もうあさってですか。

これが解禁になると、株式交換によって次々に企業の買収が可能になる、日本の優良企業は全体として、株価が低めになっていますから、外国の巨大企業にとってはM&Aを圧倒的に有利にすすめて、日本の大企業、優良企業はことごとく買収され、完全子会社かされてしまいかねなくなる、という話を聞きます。

ところで、ハゲタカ外資がどうとか言いますが、もちろんすべての外資が悪いわけではありません。が、悪い外資ばかりに好き勝手させるように、アメリカの圧力に負けて「改革」するのがいけないと言っているのです。

では、良い外資、悪い外資とは?先日も紹介したこの本から引用です。『「改革」にダマされるな!』p22から。
「改革」にダマされるな! 私たちの医療、安全、教育はこうなる 「改革」にダマされるな! 私たちの医療、安全、教育はこうなる
関岡 英之、和田 秀樹 他 (2007/04/12)
PHP研究所

この商品の詳細を見る

日本を虎視眈々と狙う外資のM&A

(前略)

私はすべての外資を警戒しているわけではありません。外資には三つのタイプがあります。

一つは「グリーンフィールド型」といって、日本で起業して、日本人を雇い、日本の商慣習を学び、試行錯誤しながら地道に事業を展開していくタイプです。

二つ目は「ジョイント・ベンチャー型」といって、日本の会社と外国の会社が互いに資金と人材を出し合い、協力し合って日本で新たな事業を拡大していくタイプです。

日本に資本や技術、新たなビジネスモデルを持ち込み、働く機会を拡大してくれるグリーンフィールド型やジョイント・ベンチャー型の外資なら、大いに歓迎してもいいと思います。

しかし、三つ目のM&A型外資は、まったく違います。三角合併をやりたがっているような外資は、日本でゼロから出発し、日本の社会に溶け込む努力をしようなどとは、はなから考えていないのです。日本人が汗水たらして築き上げた企業を手っ取り早く支配下に収め、利益を吸い上げようと狙っているだけです。

「三角合併を早くやらせろ」と主張しているような外資に買収されますと、そうしたタイプの外資は、株価を上げて「株主価値」つまり自分たちの利益をできるだけ増やすために、容赦なくリストラを断行します。収益を上げるには人件費を下げるのが一番手っ取り早いですから、給料やボーナスや残業代がカットされ、肩叩きが露骨になります。

会社がこれまで蓄えてきた社宅や保養所などの資産も、株価の上昇のために切り売りされます。そこで働く人々の人生設計は大きく狂ってしまうでしょう。最悪の場合、ローンを抱えたまま失業、という事態にもなりかねません。

一方、消費者にとってもバラ色ではありません。買収された会社がそれまで提供していたサービスは、利益の大きい大都市や富裕層向けが優先され、儲からないところは顧客の都合などお構いなく切り捨てられます。

そうして資産の売却益や株の値上がり益を手に入れたあとは、外資は次の獲物を狙って、さっさと出ていってしまうのです。

もちろん、そうした外資はアメリカのハゲタカ・ファンドばかりとは限りません。華僑資本やアラブのオイルダラーなど、日本人とは基本的に価値観の異なる、さまざまな国の海千山千の投機家たちが、日本の会社を支配しようと群がってくるでしょう。

彼らは口では、「日本の経済を活性化させてやる、日本のためにもなる」と恩着せがましく言いますが、本気でそう考えているならグリーンフィールド型やジョイント・ベンチャー型を模索するはずです。どんなに美辞麗句を並べ立てようと、決して惑わされてはいけません。

実は、こうしたことは、これまで東南アジアや南米などでさんざん行われてきたのです。海外では、一般の会社だけでなく、郵便局や水道局などの公益事業までもが民営化された挙げ句にM&A型外資の喰い物にされました。

日本より早く郵政が民営化され、外資に買収されてしまったニュージーランドでは、郵便局の閉鎖が相次ぎ、お年寄りが年金を受け取る場がなくなったりして社会的な弊害が拡大したため、結局、ニュージーランド政府は国営の郵便貯金を復活させました。

水道事業が民営化されてアメリカ企業に買収されたボリビアでは、料金が払えなくなって水を止められた地域の住民が抗議行動を起こして政府と衝突し、流血の惨事まで起きているのです。

日本の国民は、そうした外資の恐ろしさを知らされていないのです。

今や、国境を越えて甘い汁を求めて彷徨う金融は、むしろ各国の国の経済の枠組みをぶちこわし、各国の産業、実態経済の足をひっぱりかねないものにまで変質してきています。そのような国際金融資本のようなものから、いかに国の経済を守るか、国民経済を守るか、それこそが課題であるべきだと思います。

M&A型の外資がやっぱり一番儲かるわけです。投資で利益を出そうと思えば、いかに短期で利益を確定させるか、短い期間に安く買って高く売り抜けるか、それこそが「合理的」なのです。ですから、このような国際金融資本みたいものが今みたいに巨大化して組織化されると、むしろ各国の国民経済は喰い荒らされてしまうのです。

改革論者はよく好んで「合理的」とか「効率的」という言葉を使い、そのように「改革」せよと言いますが、経済の問題を論じるとき、このように「合理的」だからというのはある種、危険な場合があるのです。

目先の利益を大きく出すことに関して「合理的」で「効率的」な手法やシステムが、経済全体の枠組みを不安定化させたり人々の暮らしを滅茶苦茶にすることもあるのです。

日本政府、特に小泉政権は、そうした不安定なグローバリズムから出たような金融資本から国民経済を守るために努力するどころか、三角合併やら会社法の改正やらで、彼らに対してむしろ国を売りわたすような真似をさんざんやってきたのだと言えるでしょう。

あの郵政民営化を問う選挙、もっと広く言っても、改革の是非を問う選挙では、こういうことは全然論点になっていませんでした。郵政民営化に賛成しただけのつもりとか、多少広く言っても改革の流れに賛成なだけで投票しただけのつもりの人たちも、こういうことには意識が行かず、ろくに議論されないままに、いつのまにかこうなっていたのです。

言ってみれば、リフォーム詐欺に似ていますね。改革は英語でリフォームです。住宅のリフォーム詐欺も、おたくの家にはこんな欠陥があるんですよ、と業者に言われて、はんこをついたら、余計な工事までたくさんされて、ぼったくられる、気づいた時には後の祭り、というわけです。

安倍政権が国益を重視し、国民の経済を守るまともな保守の政権だと言うなら、小泉改革の継承などというバカなことは言わなかったはずです。

まあ、まともな自民党の議員を郵政民営化というたった一つの法案に反対しただけで、守旧派とか既得権擁護者とか利権政治家などとレッテルを貼り、追い出してしまったのですから、もはや今の自民党にはまともな議員はほとんど残っていない、そんな政党が与党なのだから、ダメで当然なのかもしれません。

そして何より、大多数の国民が、そんなことに未だに気づいてもいないのですから。

↓クリックしていただけると書く意欲が増します。


↓お手数おかけしますが、こちらもクリックしていただけると助かります。
にほんブログ村 政治ブログへ
コメント
この記事へのコメント
はじめまして。
何所で読んだのか、あるいは聞いたのかも、既に忘れてしまったのですが、ひょっとしたらこのブログだったかもしれません…。

株の配当を株数だけでなく、株数とその投資期間によって決めるようにする。
すると、株を長期間持てば持つほど配当額が上がるから、短期で売り買いする投機が抑制され、投資(安定株主?)が増える。
経営者は長期間投資してくれた方が資金の運用がしやすいので、より長期的な経営戦略が立てれる。

後にまだ続いてましたが、こんな感じでした。
要するに、短期で売り抜けるよりも、長期間投資した方が儲かるシステムにすれば、M&Aなんかを抑制できる。
というようなことだったと思います。ウロ覚えですが…。

郵政民営化も三角合併も、国民に益をもたらしつつ、外国の干渉は排除する、という手法があったのではないかと思えてなりません。

自民党は「一番マシ」なままなのか…。

下手な文ですみません。



貴彬 | URL | 2007/04/29 (日) 23:01:29 [編集]
ここの読者様には不要かもしれませんが、てっく様のところも見てみるとよいかもしれません。

>ドイツとフランスに三角合併の制度はない(複雑な仕組みにより実施は可能)。英国には制度はあるが成立要件が極端に厳しい。三角合併発祥の地である米国にはもちろんある。しかも、米国企業が日本で日本企業を買収する場合、新株発行といった手続きに必要な諸書類は日本語訳するだけで通用するという。
>逆に米国内で三角合併により日本企業が米国企業を買収する際には、必要書類を米国会計(SEC)基準で作成する必要がある。このため、実質的に三角合併で米国企業を買収できる日本企業は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダック上場でSEC基準導入企業にほぼ限られるのが実情だ。

三角合併-保守と改革の議論のギャップ
http://tech.heteml.jp/2007/04/post_950.html
三角合併について | URL | 2007/04/30 (月) 07:25:44 [編集]
http://www.kabushiki.co.jp/single/kshp041-02.jspx?id=0001124BC0D2543F7C21EB5B864D003F

確かに増配の要因になるので一時的に反発はすると思います。
しかし、長期的には「利潤-配当」がマイナスになるのならば、どう考えても損ですね。
配当は毎年あるのですが、利潤はどうなるかわからないですから。
方向性としては社員の給与を減らしたいと言う欲求が経営陣に芽生えると思います。
ちなみに、グリコには入社試験で行った事がありますが、10年前の時点で待遇は極悪い会社でした。今後一体どうなるのやら・・・。

http://www.sankei.co.jp/keizai/sangyo/070423/sng070423007.htm

美智子妃殿下の実家も狙われているんですね・・・。
気分が悪いだけで済ませて良いのだろうか?
三輪耀山 | URL | 2007/05/05 (土) 08:54:20 [編集]
日村さま、初めまして。TBさせていただきました。よろしくお願いします。
aco | URL | 2007/05/08 (火) 22:59:57 [編集]
管理人さんに意見に同感にございまする
森田実著「アメリカに使い尽くされる日本」参照
関岡英之著「奪われる日本」「拒否できない日本」参照
ビル;トッテン著「日本は略奪国家アメリカを棄てよ」参照
関岡英之・和田秀樹共著「「改革」にダマされるな!」参照
これらの本は非常に貴重です
この悪い流れを止めるのが参議院選挙だということです
我が民や 大波止めよう 参議院選挙
一票の重みを侮ってはならないということを・・・
堤未果著「アメリカ弱者革命」参照
うずら | URL | 2007/05/12 (土) 11:30:10 [編集]
みなさま、どうもレスもほったらかしですみませんでした。

最近、どうも虚しいですね、政治を見ていると。

ということで、今週中には新エントリーをあげたいとは思っております。
日村春介 | URL | 2007/05/15 (火) 10:20:49 [編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
copyright © 2005 右余極説 all rights reserved.
Powered by FC2ブログ. | Template by Gpapa.