右余極説
右翼ではなく余り極端でもなく説明したい(笑)
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食い物にされてきた日本
グローバリズムを猛烈な勢いで進める原動力になっているのが、金融の世界だと思います。

国境を越えて彷徨う金融は、自己回帰的な性格を持ち、国の経済による制御もきかず不安定な性質を内在させたまま、たしかな基盤を持った産業を金儲けの道具にして食い荒らしてしまう側面もあります。その金融がここまで肥大化してしまっては、その流れに逆らうことは困難に見えます。

その金融を筆頭にして、産業も雇用もあらゆるものがグローバリズムの流れにのみこまれつつあり、日本も例外ではない、むしろアメリカに言われるがままに率先してその流れに飛び込んでいるのが現状ではないかと思います。

日本には、果たしてグローバリズムの濁流に飲み込まれて滝壺に転落する道から逃れる方法は残されていないのでしょうか?
今回は、このグローバリズムの時代になって、最近言われつつある日本のありかたについての「金融立国論」というモデルの危うさと、それから、これまでずっと言われ続けてきた「貿易立国論」という思いこみについて、その両方に疑問を示すことからはじめてみたいと思います。

「貿易立国」という誤謬については明日になるかもしれません。

これらについて、この本、『「改革」にダマされるな!』を参考に、内容をほとんど引用に近い形で紹介させていただきながら、考えて行きたいと思います。

「改革」にダマされるな! 私たちの医療、安全、教育はこうなる 「改革」にダマされるな! 私たちの医療、安全、教育はこうなる
関岡 英之、和田 秀樹 他 (2007/04/12)
PHP研究所

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『第五章「改革」を封印せよ』より。


「不良債権問題」とは何だったのか

2005年2月6日のNHKスペシャルの内容

「巨大マネーが東京を狙う 動き始めた不動産市場」

日本が不良債権を迫られていた時期、アメリカから不動産投資ファンドが続々と上陸、「不動産投資信託(REIT=リート)」という手法を使ってアメリカの投資家から資金を集めてから日本にやって来た。

この不動産投資信託は「不動産の証券化」という手法によってなされていたものだが、これは実はアメリカの要求によって規制緩和されて可能になったたもの。

そして日本の銀行が処理した「不良債権」、つまり都心のビルなどの不動産物件を安値で買い集め、ちょっとこじゃれたビルに改装して高値で売りさばく、というビジネスを次々にはじめた。

アメリカの某不動産ファンドなどは、当初は年率20%以上の運用利回りをあげてさんざん儲けまくった。そして、ファンド同士が熾烈な競争をするようになって高利回りが維持できなくなってきた途端に、アメリカの投資家はシビアに資金を引き揚げ始める。

ファンドの運用担当者は番組の中で「これまで日本ではさんざん儲けさせてもらったからもういい。これからは中国に投資する」と言い放つ。

そのファンドに出資していたのは、たとえばアメリカのカリフォルニア州の公務員のための年金基金、「カルパース(CalPERS)」と呼ばれて国際金融の世界ではたいへん有名な機関投資家などである。

日本人にとっての「失われた10年」とは、アメリカのファンドにとっては「日本で儲けた10年」だった。

毎年3万人以上の自殺者を出しながら、日本人が歯を食いしばって取り組んできた不良債権処理は、小泉・竹中政権の「功績」ということにされてしまっているが、その時に出した膿は、アメリカの公務員たちの老後の資金に化けてしまったというわけ。


金融立国論は「井の中の蛙、大海を知らず」

アメリカの投資家から資金を引き揚げられて困った不動産投資ファンドは、今度は「J REIT」という日本人向けのファンドをつくり、地方銀行や信用金庫などから資金を集めてビジネスを続けようと画策する。

その際、日本人に提示している予想利回りが12~15%程度。しかも元本の保証がなく、五年間解約できないという条件付き。運用の中身はというと、なんと「カルパース」がさんざん儲けて手垢の付いた不動産物件を25%増しの価格で移し替えている。

トロい日本人にはこの程度で十分というわけだろう。

その不動産投資ファンドに出資を決めた信用金庫の理事長など、「世界でも一流のファンドに参加させていただいたんだな、と感謝しています」などと言って、しみじみと感激している・・・何と愚かな。

外資の手の内を暴露する、こんなすごい番組はスポンサーに影響されないNHKにしか作れない。ところが、不良債権処理を強行した張本人の竹中平蔵氏が総務大臣になって乗り込んできて、NHKも「改革」しなきゃいかん、と民営化やCM容認を打ち出したのは周知の通り。

いまや民放はアフラックやアリコなどアメリカの金融会社のCMばかり。この「NHKスペシャル」のような良質で、国民にとって真に重要な番組を一つも報道せず、ワイドショーとバラエティー番組しかやっていない民放各社の惨状を見れば、NHKを民営化したりCMを解禁したりしたらどうなることか・・・。

要するに、日本は「情報」という目に見えないインフラをアメリカにしっかりと押さえられている。そして、それが愚民化政策の道具として使われている。

メディア、つまり情報という根幹を握られたままで、日本がファンドビジネスやマネーゲームでウォール街の投資家と渡り合ってゆく、いわゆる金融立国論などというのは「井の中の蛙、大海を知らず」で身の程知らずも甚だしいかぎりである。

向こうの土俵にあがっても、所詮はいいように食い物にされるか、走狗として飼い慣らされるのが関の山。やはり日本もこちらに有利な土俵を築いてイニシアチブを握らなければ勝つことはできない。



金融というのは、もともと製造業その他の実態経済を支えるものであったはずが、今や金融がここまで肥大化し組織化され、それがしかも国境を越えて自由に移動するとなると、通常の産業をベースとする国の経済にとっては、大きな不安定要素となります。

しかも、その金融市場というものが、とにかく情報によって、もっと言うと空気によって動くような代物であり、ただでさえ情報に疎い日本にとってはあきらかに不利な土俵です。

日本人が一番苦手なことでアメリカの真似をするのは危険だということです。

しかし日本は「貿易立国」だから、自国だけではやってゆけない、グローバリズムを受け入れなければやってゆけないという声もありますが、そういう前に冷静に日本という国のありかたを見つめてみる必要があると思います。

世間で言われている貿易立国論というものも、再考の余地が十分にある、少なくとも日本の貿易依存度はずばぬけて低いということをこの本ではさらに紹介しています。

また、製造業を中心に輸出でやってゆくにしても、グローバリズムの流れに乗せられるのではなく、むしろ中流層の維持こそ重要になってくるという点について書かれています。

その話は明日に書きたいと思います。

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