右余極説
右翼ではなく余り極端でもなく説明したい(笑)
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放射性物質拡散ー国際非難には反論を
福島原発の事故では、放射性物質が環境に拡散してしまいました。福島周辺では汚染が問題になっています。

日本国内でも風評被害はすさまじいものがあり、それと同時に、そこで漏れ出た放射性物質が大気中に拡散して世界中に広がっています。

今後は、そのことを国際社会から非難される可能性があるでしょう。

現在までは震災の被害に同情的で好意的な諸外国も、いざ物事が落ち着いた時点で、漏れだした放射性物質などに関して日本を非難して、自国の国益につなげようとするかもしれません。

しかし、現時点で大気中に拡散している人工放射性物質は、世界的に見ればさほど問題になるレベルのものではありませんので、もしそうした非難が出た時には、データを示して何かしら反論めいた作業をすることにより日本の立場を守る必要があると思いますし、またそれは可能なことです。

もちろん、これは、ひらきなおれと言う意味ではありません。放射性物質をまき散らかすことは決して良いことではありませんので、反省と謝罪も必要ではあります。

しかし、日本人はだいたいにおいて、ひたすら反省したり謝罪したりすることをやりすぎますから、あくまで失敗や迷惑の程度に応じたもので十分だと言っているだけです。そして、過剰な謝罪要求や非難に対しては反論せよと言う話です。

で、今日はそのためのデータを紹介します。
データを見る前に、現時点で原発問題について国内はどのような状況かと言いますと、事故についての責任問題等で東電を叩きまくったり、政府を批判しまくったりしています。

まあ、それはそれで必要な部分もあるでしょうし、やってもらっても結構なのですが、ただそこで1つ絶対にやってはいけないことがあります。

国内の問題を解決するのに、外国の勢力を利用してはいけないと言うことです。

日本人はこれをよくやりがちです。国際社会からの圧力だとか、アメリカや中国からの圧力だとか言いつつ、それを口実にして、国内の自分と敵対する勢力をつぶしにかかることが、ちょくちょく見られます。

TPPにしても、農業の利権構造を破壊するための農業改革などと言って、TPPと言う外圧を利用しようしています。その結果、国内の農業は弱体化して、その後にはより強力な海外の利権団体が押し寄せてきたり、他国の勢力に主権を侵害される可能性があります。

いずれにせよ、国内の問題の解決は、国民の手で行わなければならないのであって、そこで海外の圧力や非難などを利用しようとするのは要注意と言うことです。

ですから、今回の原発事故に関して、他国から「環境の放射性物質が増大して迷惑している」など非難されたとしても、それを国内の原発叩きや東電潰しに利用するのではなく、むしろここは団結して東電やら政府やらを対外的な批判からは(少々不本意でも)守らなければならないと言うことです。

もちろん、これは民主党政府を守れと言う意味ではありません。民主党政府への責任追及は我々国民のやることだと言いたいのです。他国があれこれ言うのは、あまり露骨ならば内政干渉です。

今回の事故では、自然の状態では存在しない量の放射性物質が環境に放出され、世界中に拡散しています。

それは、まったくその通りで、良いことではありません。しかし、このような事は過去にもありました。

みなさん頭に浮かぶのは、同じような事故と言うことで、チェルノブイリのことばかり考えているようです。

レベル7と言う同じ深刻さの事故と言うことですが、まずチェルノブイリと今回とでは、環境中に放出された放射性物質の量が全然違います。

現時点ですが、福島原発事故ではチェルノブイリの1割程度とのことです。従って、その点ではチェルノブイリと比べるのはおかしいと思います。チェルノブイリよりも環境への影響は少ないのは明らかです。

それどころか、日本以外の国が環境中に大量に長期間にわたって放射性物質をまき散らかし続けててきた過去があるのです。

核実験です。


1960年代には、地上で核実験が行われていました。アメリカやソ連が繰り返し核実験を行うことによって、大気中の放射性物質の量がかなり高いレベルであり続け、日本でも今の数万倍のレベルで放射性のセシウムやヨウ素などが降下していたのです。

地上での核実験は米ソだけでなく中国もやっています。

その当時、核実験の死の灰由来の人工放射性物質が日本にどの程度飛来していたのか、そのデータを見てみましょう。気象庁気象研究所と言うところに、「環境における人工放射能の研究」と言うものの調査結果が公表されています。

環境における人工放射能の研究2009」のページからグラフを引用してみたいと思います(オリジナルは英語ですが、日本語に置き換えました)。

1957年から2008年の間の東京または筑波における人工放射性降下物(ストロンチウム90およびセシウム137)

110423keinenhenka.jpg
(クリックで拡大)

縦軸が対数目盛のグラフなので、ひとつのメモリごとに値が10倍ずつになっています。対数グラフを見慣れていない方はご注意下さい。

また、図の単位は mBq/m2 (1平行メートルあたりのミリベクレル)です。mBq(ミリベクレル)とはBq(ベクレル)の千分の一の量です。

ちなみに、Bq(ベクレル)とは放射能の量を示す値です。

これを見ると、1960年代にはセシウム137やストロンチウム90の放射能は、いずれも最大の場合を比較すると2000年代頃より数万倍も多かったことになりますし、中国が核実験をやめるまででも三桁ほど高かったこともわかります。これは、日本(東京の高円寺または筑波)での観測値です。

その後は地上での核実験が禁止されて地下核実験になったので、大気中の放射性物質の量はチェルノブイリ事故まで除々に減っていました。

今回の事故で人工放射性物質の降下量がどの程度増えたか、事故直後のデータがちょっと見あたらなかったのですが、最近では日本のほとんどの地点で通常の方法では観測できないレベル(上の図で2000年頃の値と同じ程度と思われる)まで下がっています。

雨が降ると一緒に降下してきますので、最近でも雨が降ると、福島の近くでは少々高い値が出ることもあるようですが、その値を見てみましょう。

セシウム137について観測したデータがこちらにありましたので、そこを参考にしてみます。

上のデータとこのデータで共通なのはセシウム137だけですし、元素によって拡散のしかたが違うでしょうから、この比較だけですべては言えないかもしれませんが、ヨウ素は半減期が短いので影響は少ないでしょうから、人工放射性物質の拡散については、セシウムを比較すれば、だいたいの傾向くらいはわかると思います。

最近の日本全国の観測データでセシウム137の降下量が一番多かったのは、
茨城県ひたちなか市で4月18日に160 Bq/m2と言うことになっています。

核実験によるものとの比較のために、上の図に赤字で入れてある値です。

それを見れば、この値で1960年代の東京の値とだいたい同じくらいです。

さらに、米ソ核実験による東京でのセシウム137の最大値は1963年6月に観測された約 550 Bq/m2でした。
と言うことは、4/18日のひたちなかの市の160 Bq/m2と言う値は
1960年代の東京での最大値3分の1以下と言うことになります。

実際には、現在の日本全国の観測データと比べれば、日本中のほとんどの地域で現在はこれよりもずっと小さな値なのですから、人工放射性物質については、何ら心配する必要は無いと言えるでしょう。

いずれにせよ、今回の事故は、他国に迷惑をかけると考えられる大気中への放射性物質の拡散と言う点を見ればチェルノブイリや地上核実験と比べて遙かに影響が少ないと考えられるのですから、対外的にはそれほど卑屈になる必要はありません。

国内についても、福島周辺では話は別かもしれませんが、少なくとも東京だとかそれ以外の地域については、現時点での放射性物質の量など、核実験の影響があった1960年代に比べれば数千~数万分の1にすぎないのですから、まったく騒ぐ必要は無いと言うことになります。

繰り返しになりますが、国内の問題(今回の話で言えば、原発事故の責任問題)の解決のために、国際世論に過剰に配慮したり、海外の勢力の力を利用したりするのは御法度です。

国際社会に対しては、いかに嫌いな政府であっても、問題の多い企業であっても、みんなで強力して守らなければならないこともあります。

政府の対応に問題があったことは確かですが、その批判に海外の声を利用したり、海外の勢力と一緒になって政府の対応を批判するようなことは要注意だと思います。

国内の問題は国民の手で解決しましょう。それは原発問題も農業の問題も何の問題でも同じことです。仲間内でもめている隙に、つけいられる可能性が高いので、外圧の利用はつつしむべきだと思います。

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