右余極説
右翼ではなく余り極端でもなく説明したい(笑)
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原発問題、極論を排し冷静な議論を
昨日は「政権交代の理念を反省せよ(2)」を書くつもりでしたが、原発に関してあまりにも粗雑な議論が多すぎなので、今日も予定を変更して原発の話題で・・・

原発の問題に限らず、大震災で国全体がショック状態、パニック状態にある時には、おかしな考え方にみんなが飛びつかないよう、冷静な議論が特に重要になります。今日はその話をさせていただきます。

今朝のみのもんたの番組で、各政党から1人ずつ議員を呼んで今回の震災の復興その他について議論する内容のことをやっていましたが、原発をどうするかの問題でちょっとびっくりしたもので、その話から入ります。
番組では、みのもんたが「今すぐに日本中の原発をすべて停止すべきでは?」と言う問を発して、それに対して政治家がYesかNoかで答えるシーンがありました。

私は個人的に脱原発には賛成しませんが、将来的に原発を徐々に減らして行くとか、段階的に別の発電に切り替えて行くと言う意見ならば検討する価値はあると思っています。

しかし、いくらなんでも今すぐに原発を全部止めるなど無茶です。ただでさえ東日本では今は電力が不足しがちですし、関西などでも電力の約半分が原子力に依存しています。

そんなことしたら、これまた大変な弊害が出るでしょう。それこそ二次災害と言うか人災です。

だから、みのもんたは変な質問するものだとあきれて見ていました。で、政治家の答えはどうか。いくら原発反対の政党でも、「今すぐに全部を止める」など無理なことくらいわかっているだろうと思って見ていたら、共産党と社民党はYes(止めろ)と答えていました。びっくりです。

まあ、他の政党は公明党も含めてすべてNoと答えていたので、現実問題として止めると言う方向には向かないでしょうが、やっぱり共産党と社民党は昔ながらの硬直した理想主義をまだ捨てていないのだと、驚くと同時にある種、関心しました。

急に原子力発電をすべて止めれば、電力供給がまにあわなくなることによる予定外の停電などが発生し、人工呼吸や生命維持装置が止まったりして亡くなる方も出てくるでしょう。

極左の人たちは、人の命が大事などと行っておきながら、そういう事に思いが至らないと言うのはやっぱり硬直した理想主義です。

鳩山も、「コンクリートから人へ」とか「いのちを救いたい」などと言っておきながら、地震対策のような人命に直接かかわるような予算をレンホーに削らせて、むしろ人の命を危うくさせていました。

人の命を守る手段の中には、軍事力を増強することが必要な場合もあり、一見して逆のように思われることも決断しなければなりません。ただ平和・平和と口先で唱えていれば自然に平和が保たれ命が安全だと思ってしまう脳内お花畑状態の方々に平和は守れません。

その点。鳩山のようなうすら左翼が一番ひどいと思いますが、耳当たりの良い言葉に酔いしれて、きれい事でやろうとばかりします。

そもそも、自民党時代にすでに公共事業の予算は半分以下に減らされて、そのぶん社会保障費がかんり増えていますから、すでに「コンクリートから人へ」は十分すぎるほどなされていたのです。むしろ、人の命を守るためのコンクリートがおろそかになるくらいに削りすぎたのです。

話をもどしますと、原発の問題に関しては、今すぐに脱原発など非現実的です。

原発をとめたって、使用済みの核燃料貯蔵庫などを消すことはできません。

ですから、昨日も書きましたが、原発をどうするかの議論で今一番重要なのは、既存の他の原発の安全性を早急に向上させることです。

この方針を早く決めて動き出すことが大事です。実際に原発の耐震性を向上させるのだって、すぐにできる訳ではありません。だから早くはじめなければならないことです。

しかし、原発に関しては感情的な議論ばかりが目立ちます。

ここで、注意しなければならないのは、危機に直面すると、人間と言うものは何かにすがりたいと思う、一見して立派そうな事を言っている人、自身に満ちて堂々としている人の言っていることに頼りたくなるものです。

しかし、自信満々の人が正しいことを言っているとは限りません。あわてて変なものに飛びつくと、後でとりかえしのつかないことになりかねません。


そして、現実に、このような危機における民衆の恐怖を利用して自分たちに都合の良い政策を推し進める方法論があるそうですから、要注意です。

それが「ショック・ドクトリン」と言うやつだと聞きました。これは、ナオミ・クラインと言うカナダ人ジャーナリストが言っていることです。(こちらに詳しく書かれています)

彼女はグローバリズムや新自由主義の批判で有名なようですが、こうしたおかしな政策を実行しようとする権力者たちは、民衆が危機に直面して冷静な判断力を失っている状態を利用して、民主主義の政治体制下では本来ならば実現不可能なはずの極端な政策を実現してきたと主張しています。

ショック・ドクトリンとは「恐怖を利用した体制変革」で、アメリカで主に話題になったのはブッシュ政権がおこなった「火事場泥棒の資本主義」らしいですが、それはこんな内容です。

こちらより引用。

ナオミ・クラインは、2007年に発表した『ショックドクトリン 惨事活用資本主義』の中で、社会が大きな危機に見舞われたとき民衆がまどわされ、目の前にある救済策に飛びつくのを利用して、本来なら容易に受け入れられない企業寄りの政策を強行するネオリベ政府の手口を論じています。


ただ、ショック・ドクトリンの例はこれだけではありません。具体例を挙げるといろいろあります。

この他、全体主義-ファシズム-勃興時やソ連崩壊後のロシアの改革の際にも応用されているとのことで、その時におしすすめられる極端な政策は新自由主義的なものだけではなく、共産主義やファシズムの場合もあると言うことです。

そして、おそらく敗戦のショックを利用して行われたGHQによる日本改造もショック・ドクトリンの一種と言って良いのではないかと思います。イラク戦争後のイラク統治もそれを狙ってのことでしょう。

カルト宗教が信者を洗脳するには、まずパニック状態に陥らせて冷静な判断力を奪うことからはじめるそうです。人はパニック状態・ショック状態では、おかしな考え方に洗脳されやすくなるものです。

今回の大震災も、日本人にとっては大きなショックです。

平時なら冷静に判断できることも、危機的状況でパニックに陥ってしまえばまともな判断力もにぶってしまいます。

今すぐに原発を止めろなどと言う、通常なら極端な反原発論者しか言わないようなセリフも、もしかして、今ならば支持を集めてしまう可能性もあるかもしれません。いや、さすがにこれはあまり無いかな・・・

むしろそれよりも、この20年ほど日本がずっとおしすすめてきた新自由主義的なおかしな政策がこの危機をきっかけにして、またわき出してくるかもしれません。

先日も書きましたが、民主党の政権交代における理念は基本的な部分で構造改革路線と同じです。事業仕分けがその典型です。そして、TPPのような過激な自由貿易協定を推進しようとしている点でも構造改革論者とよく似たところがあります

彼らはこの危機につけこんで、日本をかえって窮地においやるようなTPPを「今だからこそ」などと滅茶苦茶な理由で主張してくる可能性が高いと思います。いや、現実に竹中平蔵の子分の太田とか言う奴がそんなことをすでに言っています(こちら)。

これから東北地方の農業も復興させなければならないところに、海外との競争を強いる過激な自由貿易協定を推進しろなどとは、この人は、震災の復興など本当はどうでも良いと思っているに違いありません。

ようするに、この人にとっては現実社会がどのような状況であるかなど関係無く、自分の頭で考えている政策の実行ことが何より大切なのでしょう。ただの学者バカなのです。

こういう役立たずの経済学者やエコノミスト連中は研究室にとじこめておくべきで、新聞に意見など書かすべきではありません。

今回の原発事故はたしかに危機です。原発依存度が高い他の国でも危機でしょう。

ドイツの原発依存度がどの程度か知りませんが、今回の事故を受けて原発を推進してきた政党が選挙で大敗すると言うような影響を与えました。

しかし、これもやっぱりドイツにおけるショック・ドクトリンではないかと思います。

ドイツと日本は全然違います。ドイツは日本と違って地震や津波をまったく心配しなくて良い国です。少なくとも今回日本でおこったような事故はありえないと言って良いでしょう。またドイツ人のことですから、チェルノブイリのような人災の心配も無いでしょう。

そんなドイツで、脱原発を叫んだ政党が大勝してしまう訳ですから、いかに大衆の恐怖が政治を大きく動かしてしまうか、そして冷静が議論ができなくなるかと言うことがわかります。

だからこそ、危機にあたっては、冷静な議論が重要になります。

本当はそれなりに危険な原発から出ている放射能を「安全だ安全だ」と言っているのも、隠蔽が目的でななく、パニックの予防が目的なのだと思います。

パニックに陥って過激な奇策に飛びつくことは、下手をすれば原発事故以上の危機を招きかねません。

非常事態においては、極論や奇策を排除して、冷静にあたりまえの事をやるべきです。


例えば復興事業に関しては、それに必要な金額を普通に国際を発行することでまかなってすすめて行くことです。

ここぞとばかりに奇策で予算を作る方法を得意げに披露している人たちが出てくるでしょうが、変なものには飛びつかない冷静さが必要だと思います。

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(AM11:30追記)

上で書いた今朝のみのもんたの番組がどんなだったか、朝飯を食いながらだったので、ちゃんと見ていなかったので一応調べてみました、

「みのもんたのサタズバ」と言う番組だったようで、私が見たところはこの話題の最後の部分で、みのもんたの質問も、正確にはに「安全が確認されない原発は直ちに停止すべきか 」と言う無いようだったようです。

だとすると、若干ニュアンスが変わってきます。

ただ、それでもやっぱりすぐに止めると言うのは無理でしょう。

今回の原発事故でも放射線による被曝の急性障害で住民が死ぬような事故ではないのですから、原発事故で人命うんぬんは明らかに過剰な反応です。

上でも書いたように、原発を停止することで予定外の停電がおこるほうが、医療の現場での死者や信号停止による交通事故での死者、その他予想外の被害があるかもしれません。

やっぱり冷静な議論が必要だと思います。
コメント
この記事へのコメント
お久しぶりです。再開されていたとは気づきませんでした。

原発問題については長期的には脱原発も致し方ないでしょうが、性急に全廃というのは頂けない話です。

ドイツの例を上げておられましたが、原発推進派だったメルケル首相も原発廃止に舵を切ったようです。しかしドイツが脱原発に舵を切れるというのも、隣の原発大国フランスから代替電力の供給を受けられる、というカラクリがあるからです。

http://sessai.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-4f14.html

これは首都圏が福島の原発の電力に頼るのと何が違うというのでしょうか。
かせっち | URL | 2011/04/17 (日) 10:59:59 [編集]
かせっちさん、またお越しいただき、ありがとうございます。

なるほど、ドイツはそういう事情がある訳ですかー。でも、他国にリスクを押しつけられるなら良さそうですね(笑)。とは言っても他国にエネルギーを依存しすぎるのも問題ですし、近い国なら事故で被害を受ける点でもリスクとしては国内で原発を作るのとあまり変わらない気もしますね。

ヨーロッパはまた日本と事情が違いますから、あまり無理に参考にする必要も無いと言うところでしょうね。
管理人 | URL | 2011/04/17 (日) 22:11:34 [編集]
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