右余極説
右翼ではなく余り極端でもなく説明したい(笑)
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産経の古森記者は保守を誤解している
産経新聞のワシントン駐在員である古森義久氏がブログをされているようです。この方、親米保守の部類に入られるのだろうと思いますが、こういう方が保守を自称されることが、保守とは何か混乱させてしまう一因になっていると思います。

別に保守だから上だとか言いたいわけではありませんが、しかし保守とは何かまるきりわかっていない人に保守を騙らないでいただきたいとは思います。

これ以上、「保守」という概念を混乱させないでいただきたい。
古森氏のブログの『保守とはなにか――「真・保守政策研究会」に招かれて』を読ませて貰いました。前半部分の日米同盟の重要性の話はもう聞き飽きました。こういう人の典型として、目先のこと、現状のことしか考えていない。ごく短いスパンでしか物事を考えられないから、日米同盟の必要性に変わりはないなどとというような、「今現在」のことしか考えられないのだろうと思います。

ちょっと前のイラク戦争の失敗についてや、将来の米政権の変化やら、日本の独立・自立などということは、まるで目に入らないようです。

今日はその話をしたいのではありませんので、それについてはこれくらいにして、「保守」というものについてです。

後半部分ではこんなことが書かれています。


「真・保守政策研究会のみなさんが目指す政治目標は『保守』と呼ばれるが、国際基準からすれば、保守でもなんでもない、もっと自然で自明なことだといえます。みなさんが強調する日本の国益の推進などというのは、他の諸国ならば、右も左もなく、ごく当然のことだからです」

同研究会は設立趣旨として「国民が自国に誇りを持てる国づくり」「国益をしっかり守る」「日本の伝統・文化を守る」などと、うたっています。これらの標語は日本では「保守」とみなされます。しかし世界の他の諸国では国益を守り、伝統を守り、国民が自国に誇りを持つ、というのは、あまりに自明なこととされています。保守でもなんでもない、とはそういう意味でした。


真・保守政策政策研究会のかかげる3つの標語
「国民が自国に誇りを持てる国づくり」
「国益をしっかり守る」
「日本の伝統・文化を守る」
は、まったくその通りと思います。さすがです。

しかし、これを小森氏は、「国際基準」では自然で自明なことなどと言っている時点で、大切なものを完全に見落としています。もちろん、「大切なものを守る」という姿勢はどこの国にも共通のものである、自明であるのはその通りです。

しかし、「何を」保守するのかというのは国によってまったく違います。自分たちにとって大切なものを守ろうとする姿勢そのものは同じでも、「何を守るか」はまったく違うのです。

戦後の日本人がおかしくなっているのは、「守るべきもの」を見失っているという点です。それこそ、日本人が保守らしくない理由であって、経済的な自由主義がどうとか言うのはかならずしも日本人が守るべき大切なものかどうかはわかりません。

社会制度や経済システムをアメリカ流に変える「改革」ばかり、他国の制度の真似ばかりの国づくりが「国民が自国に誇りを持てる国づくり」と言えるでしょうか?

日米構造協議にはじまり年次改革要望書によってアメリカの圧力に屈しまくりの日本市場の「自由主義化」が「国益をしっかり守る」ことなのでしょうか?

行き過ぎた自由競争や規制緩和により昔ながらの地域の共同体がボロボロに壊されているのに「日本の伝統・文化を守る」ことができるのでしょうか?

そして、このブログのコメント欄を見て、さらに仰天しました。

Commented by シャイロック さん

文化や安全保障方面に関して彼らへの不満はあまりないのですが、経済に関してはもう少し自由・市場・競争を重視するようになってくれたらな、とずっと思っています。

国民に対して何でもかんでも保護しようとするのではなく、独立した自由人・社会人・経済人・文化人になるのを助けることこそ「保守」であって欲しい、と願います。
2008/04/16 10:04

Commented by 古森義久 さん
シャイロック さん

鋭い指摘ですね。
私も同感です。
この保守の集まりでも、最高顧問の平沼赳夫氏は郵政民営化に反対しました。
アメリカの保守の基準からすれば、経済面での保守主義は「小さな政府」に沿って、規制撤廃、民営化が基調です。なにもアメリカの基準に従うことはないでしょうが、日本の場合も保守なら自由市場経済に徹底する方が保守の旗にはより似つかわしい気がします。
2008/04/16 11:15


このシャイロック氏のコメントの前半部分に『文化や安全保障方面に関して彼らへの不満はあまりないのですが、経済に関してはもう少し自由・市場・競争を重視するようになってくれたら』とあります。

この方、「自由・市場・競争」という近代主義、アメリカニズムを日本にむりやりねじこませるようなやり方が、文化や安全保障までおびやかしているということに、まったく無自覚なようです。自分の書いていることの矛盾にまるで気づいていません。

そして後半部分で『独立した自由人・社会人・経済人・文化人』みたいなものを簡単に想定している時点で、「日本人」とか「国民」というもののとらえ方がおかしい、日本人とは何か、国民とは何かについてまるで考えたことの無い人だということがすぐわかります。

経済にしか興味のない拝金主義者でしょう。ハンドルネームから、むしろ「釣りでは?」と思えるほどです。古森記者が釣られているように思えます。

「国民」とはそもそも「その国の歴史をひきうける覚悟がある人」のことでもあり、簡単に国や地域社会から「独立」した「自由人」として想定できるものではありません。多くの慣習もひきずっていますし、それによって育てられ、作られるものです。生まれながらの国民というのはいません。

そうした慣習および伝統を背負う覚悟があってはじめて「日本人」になれるのであり、日本人がいてはじめて「日本の伝統・文化を守る」ことができるのです。その結果として「国民が自国に誇りを持てる国づくり」がようやく可能なのです。

「日本人とは何か」を考えることなしに、ひたすら他国の真似ばかりするのは、左翼と大差無いのです。

シャイロック氏のコメントへの古森氏のレスなど、本当に「救いようがない」としか言いようがありません。

『日本の場合も保守なら自由市場経済に徹底する方が保守の旗にはより似つかわしい』とは一体何を言っているのでしょうか?小森氏は『なにもアメリカの基準に従うことはないでしょうが』と言いながら、この発想自体がアメリカの基準に従っていることにまったく気づいていません。

アメリカの保守とは、アメリカの国柄である「自由と民主主義を守る」ということです。したがって、「自由・市場・競争」「自由市場経済の徹底」を守るのがアメリカの保守なのです。

この人は「自由・市場・競争」「自由市場経済の徹底」というものが保守の普遍的価値であると思っているのでしょうか?日本の守るべき価値だと思っているのでしょうか?

日本の伝統や文化の中に、そういうものが歴史的にしっかりと根を張っていたとでも言うのでしょうか?アメリカ流の社会制度に「改革」することが、日本の国柄を破壊することにつながります。それでは「保守」ではないのです。

「自由・市場・競争」「自由市場経済の徹底」というものを日本にも取り入れろという意見そのものは(私は反対ですが)、一つの意見として勝手に言えば良いと思います。それが日本のためになると信じているなら、そういう人と議論するのはかまわないと思います。

しかし、それを「保守ならば」という言い方だけはしないでいただきたい。これ以上言葉遣いを混乱させて欲しくないと思います。

真の日本の保守であるならば、簡単に普遍的なものにとびつくはずがありませんし、そんなみっともない事はやめましょう。本当に日本の大切なものを「保守」しようとするならば、「国際基準」「自由」だの「民主」だの「市場」だ「競走」だとか言うのはやめていただきたいと思います。

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コメント
この記事へのコメント
今回の投稿を読みながら、『うん、うん。』言わせて頂きました。
同じ言葉でも、国や言語が違くなると意味が多少変わってくるものです。『保守』も右に同じく、です。

アメリカの保守、フランスの保守、はイギリスの保守のそれとはかなり違います。小森義久氏が保守を国で比べるのなら、せめて欧米主要国の其々の保守を比べ合わせて述べて欲しいものです。

井の中の蛙大海を知らず、とでも申しましょうか。
小森氏を始め、人と言うものは自分の見聞きしたものが世界の全てであると思いがちなもので困ったものです。産経のジャーナリストがこの程度なら、他の新聞社が更に低レベルになってしまうのは、必然です。あにはからんや。

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とまき | URL | 2008/04/22 (火) 19:12:00 [編集]
はじめまして。
世間では、古森義久さんは、岡崎冬彦氏等と同じく親米(媚米)「保守」と分類される方ですね。
この方々は、アメリカのいうとおりにやっていれば日本は、安泰だという思考に陥っていますね。換言すれば事大主義を採っている訳ですよね。

真の保守(分かり易く言えば愛国保守)勢力が、今の日本にほとんど存在しない事が問題なんでしょうね。
ブログ主様も述べられておられるように何を保守すべき
なのか判らない状況に日本人が置かれてしまっている。

少なくともアメリカからの「年次改革要求」を政府の政策として掲げる様な政治と決別できるようにならないといけませんね。

当然のことながら、事大先を中国にするのも論外です。
Ve | URL | 2008/04/22 (火) 20:39:05 [編集]
日村さん、今気づいたのですが、森ではなく森のようですね。
とまき | URL | 2008/04/22 (火) 20:47:38 [編集]
>とまきさん

失礼しました、ありがとうございます。早速訂正しておきました(汗)。

コメントへのレスはまた明日にでも。

取り急ぎご報告まで。
管理人 | URL | 2008/04/22 (火) 21:15:02 [編集]
アメリカの保守
素晴しいブログ(記事)ありがとう御座います。

古森さんは、アメリカの保守なんじゃないでしょうか。
そのアメリカですら、郵便局は国営ですが。
アメリカの利益のためなら、日本の郵便局は民営化したほうが良いと書けば、なるほどと思えますが。
新三 | URL | 2008/04/22 (火) 23:29:49 [編集]
アメリカ基準の危うさ
日本の「保守」がアメリカを見習ってもいいのは「政治における宣言」や「個と公」の概念でしょうか。
…アメリカは、歴史的にも一貫性を欠いたダブルスタンダードや日本に対する占領政策の欠陥点(特にアメリカ国務省と国防総省ね対立を背景に、ニューディーラーが台頭していた黒歴史)も忘れてはなりません。

また新自由主義は日本の土壌には決して馴染まないと思います。
くまがわ直貴 | URL | 2008/04/23 (水) 03:43:10 [編集]
>とまきさん

過分なお言葉ありがとうございます。そうですね、少なくともヨーロッパには日本と多少共通するような保守の概念はあるかもしれませんね。アメリカよりは。この古森さんて方はアメリカに寄り添いたくて、なるべくアメリカと共通点を探したいということなんでしょうね、たぶん。


>Ve さん
どうもはじめまして、コメントありがとうございます。

そうですね、古森氏も岡崎氏と同じような感じなのでしょうかね。他に田久保氏という方も似た考えなのかと思いますが、新自由主義についてはどう考えられているのか、古森氏以外の考え方はよく私はわかりません。

それにしても朝日は事大先を中国朝鮮に、産経は事大先をアメリカに、というのでは、日本にまともなメディアは無いのかと言いたくなりますね。


>新三さん

これまた過分なお言葉ありがとうございます。おっしゃる通り、古森さんの感覚は半分アメリカ人みたいな気がしますね。古森さんには、アメリカの郵便局も民営化しろとワシントンで叫んでみて欲しいですね(笑)。


>くまがわ直貴さん

新自由主義は、アメリカでも一部見直しがされていると聞きます。あれをまるごと徹底すれば単純に良くなるとは、さすがのアメリカ人も考えていないようですし、国際社会で今の地位にあるアメリカだから可能な部分もあるのであって、それを日本がそのまま真似しても、外に金を吸い出されるだけだと思いますよね。また、地域共同体も破壊されますから、おっしゃるとおり、日本の土壌にはあわないと私も思います。何より日本人らしくないですよね。
管理人 | URL | 2008/04/23 (水) 09:31:15 [編集]
それにしても、平沼さんたちも古森義久氏などを招くようでは先が知れてますね。
| URL | 2008/04/23 (水) 21:27:47 [編集]
古森さんのブログを読みました。いやはや、コメント欄は。。。すごいですね。あそこで自主独立を主張すると左翼の日米分断工作に協力していると罵倒されるのですから、自分なんかもたぶん袋叩きにされるでしょう。これが日本の保守、右派だとしたら絶望的です。正直、あそこまで奴隷根性丸出しの人たちが右派を名乗っているのには戦慄を感じました。自分の今までの保守というものに関する勘違い、右翼左翼に関する勘違いはこのあたりから来ていたんだろうと思います。
jtake | URL | 2008/04/24 (木) 03:24:47 [編集]
>耕さん
そうですねー、まあ平沼さんらのグループにしても、新聞で頼れそうなのは産経くらいしか無いから、なんとか顔をつないでおきたいと考えているのかもしれません。共通点もあるにはあるでしょうから。でも、産経にも、もうちょっとまともな人もいるとは思うんですが、社内での地位が低いのかもしれませんね。


>jtakeさん
そうですねー、日米分断工作という言葉が完全に刷り込まれていて、彼らはフォビアというか恐怖症になっていますね。左翼が良く言う「日本は世界から孤立する」というのと同じ、親米保守とサヨクは結構共通点が多いです。宗主国が違うだけとか、よく似ていますよね。他国の奴隷になりたがす性質と言い・・・
管理人 | URL | 2008/04/24 (木) 08:40:40 [編集]
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